障害者医療費助成制度
What is|障害者医療費助成制度とは?
簡単に言うと
障害者医療費助成制度とは、何ですか?
簡単に言うと「等級の高い障害者手帳を持っている人が、医療費の自己負担額を抑えられる制度」です。
各自治体によって制度の名称や内容が若干異なりますが、同等の制度が存在しています!Googleで「お住まいの自治体名 障害者医療費助成制度」で検索して出てきた、それらしい名前の制度が各自治体の制度です!
当サイトでは、東京都の「心身障害者医療費助成制度」を代表として取り上げて解説していきます!他の自治体にお住まいの方でも参考になるので、是非読み進めて下さい!
重要ポイント3選
東京都の場合、以下の障害者手帳を持っている人が対象です。
- 身体障害者手帳1級・2級(内部障害については3級も含む。)
- 愛の手帳1度・2度
- 精神障害者保健福祉手帳1級
愛の手帳は、多くの自治体では療育手帳と呼ばれています。知的障害がある方が申請できる手帳です。
お住まいの自治体によって、自己負担額が異なります。東京都の場合、自己負担額は1割です。月毎、年毎の支払額にも上限が設定されます。
- 住民税課税者
- 通院:上限18,000円/月
- 入院:上限57,600円/月
- 住民税非課税者
- 通院:自己負担なし
- 入院:自己負担なし
当ページでは東京都の「心身障害者医療費助成制度」を代表的に取り上げます。
各自治体の制度名はこちらでご確認ください。
定義
- タップで確認
-
各自治体が、独自の基準と内容で、障害者を対象として医療費の助成を行う制度。
りゅうオリジナル
具体例
この制度を使うとどのくらい医療費が節約できますか?
医療費が3万円かかったとして考えてみましょう!
普通はこの額を支払います。
心身障害者医療費助成制度を用いるとこの額になります。
種類
医療費助成制度にはどんなものがありますか?
各自治体毎に制度名・助成内容が異なります!
以下に、厚生労働省がまとめている資料を掲載します!少し古い資料なので、現行の制度名と異なっている場合があります!ご了承ください!
Who|誰が利用できますか?(対象・対象外)
利用できる人(前提条件)
心身障害者医療費助成制度はどんな人が利用できますか?
東京都在住で、以下の条件を満たす人が申請できる制度です!
- 65歳未満
- 65歳以上の方で重度の障害がある場合には、後期高齢者医療制度の対象となります。
- 身体障害者手帳1級・2級(内部障害については3級も含む。)
- 内部障害とは、心臓・腎臓・呼吸器・膀胱・直腸・小腸・HIVによる免疫・肝臓の機能障害です。
- 愛の手帳1度・2度
- 愛の手帳は、多くの自治体では療育手帳と呼ばれています。
- 精神障害者保健福祉手帳1級
これらの障害者手帳を持つ人が対象となり、医療費の自己負担額を下げることができます!
対象(病気・障害)
心身障害者医療費助成制度は、どんな病気やケガが対象ですか?
医療保険の対象となる医療費、薬剤費等であれば全て対象です!
透析で身体障害者手帳を取得している場合でも、透析以外の医療費も全て対象です!風邪で通院した場合でも、心身障害者医療費助成制度により自己負担額を抑えることができます!
対象外(病気・障害)
心身障害者医療費助成制度を利用できないのはどんなときですか?
以下の場合、心身障害者医療費助成制度を利用することができません!
- 健康保険が利用できない医療費
- 健康診断、予防接種、診断書、差額ベッド代など
- 他の公費医療が利用できる場合
- 介護保険の自己負担額
- 特別注文の義歯
- など
When|いつ利用できますか?(タイミング)
いつから(適用タイミング)
心身障害者医療費助成制度はいつからもらえますか?
申請した月の初日から利用できます!
10月31日に申請を行った場合でも、10月中にかかった医療費が全て対象となります!その場合、担当窓口で払い戻し申請を行いましょう!
支払い済みの医療費
心身障害者医療費助成制度は支払い済みの医療費にも使えますか?
原則、使えません!ただし、申請を行った月の分であれば、支払い済みの医療費も対象となります!
対象となる障害者手帳を取得した場合は、できるだけ早めに心身障害者医療費助成制度の申請を行いましょう!
時系列
関連する制度も含めて、利用の順番はこんな感じです!
- 身体
- 障害が残ってしまうと判断されたタイミングで利用できます。
- 療育
- 区市町村で知的障害の判定を受けると利用できます。
- 精神
- 初診日から半年以降に利用できます。
各種障害者手帳取得後に利用できます。
初診日から1年6ヶ月以降に申請できます。
精神障害の場合、初めて病院に行く日から自立支援医療(精神通院)も利用できます!詳しくはこちらをご確認ください!
Where|どこで相談できますか?(窓口)
相談窓口
心身障害者医療費助成制度について相談したいときはどうしたらいいですか?
心身障害者医療費助成制度について困ったことがある場合は、以下の場所で相談することができます!
- 区市町村窓口
具体的には、以下の場所が利用できます!住民票のある区市町村で相談しましょう!
Why|なぜ利用するのですか?(メリット)
メリット
心身障害者医療費助成制度のメリットは何ですか?
心身障害者医療費助成制度のメリットは、医療費が安くなることです!
デメリット
心身障害者医療費助成制度のデメリットは何ですか?
心身障害者医療費助成制度にデメリットはありません!
利用できる場合は、積極的に利用しましょう!
How|どうやって利用しますか?(申請方法)
申請方法
心身障害者医療費助成制度は、どうやって申請すればいいですか?
申請方法を以下のフローチャートにまとめます!
申請場所はこちらです。
受給者証と健康保険証を各医療機関で見せれば利用できます。
申請費用
申請するのにお金はかかりますか?
かかりません!ただし、障害者手帳の申請に必要となる書類(診断書など)の発行料は支払う必要があります!
必要書類
心身障害者医療費助成制度の申請に必要になるものはありますか?
申請には以下の書類が必要となります!
- 申請書
- 障害者手帳
- 健康保険証
他にも、状況に応じて様々な書類が必要なることがあるので、区市町村の役場で聞いてみてください!
診断書
心身障害者医療費助成制度の申請には、診断書は必要になりますか?
心身障害者医療費助成制度の申請には必要ありません!
ただし、心身障害者医療費助成制度の利用に必須となる、障害者手帳の取得に診断書が必要となることが多いです!
代理申請
心身障害者医療費助成制度の手続きは、家族の代理でできますか?
できます!ただし、委任状が必要となる場合があります!
有効期限
心身障害者医療費助成制度の有効期限はありますか?
有効期限は、毎年9月1日から翌年の8月31日までです!
ただし、この期間内に障害者手帳の有効期限がある場合は、その期限日までとなります!障害者手帳の期限を更新すれば、心身障害者医療費助成制度の期限も延長できるので、しっかりと更新手続きを行いましょう。
更新
心身障害者医療費助成制度の更新はありますか?
毎年更新が必要です!
8月31日までに新しい受給者証が交付されない場合は、区市町村の窓口に問い合わせましょう!
所得制限
心身障害者医療費助成制度に所得制限はありますか?
所得制限があります!
以下の表をご覧ください!住民税の課税対象となる所得額から各種控除を除いた額が、以下の表の金額以内であれば制度の対象となります!
所得制限基準額
扶養親族数 | 所得額 |
---|---|
0人 | 3,604,000円 |
1人 | 3,984,000円 |
2人 | 4,364,000円 |
3人 | 4,744,000円 |
4人 | 5,124,000円 |
5人 | 5,504,000円 |
6人 | 1人につき38万円加算 |
生活保護を受けている場合、生活保護に関する医療費助成制度の対象となるため、心身障害者医療費助成制度は利用できません!
ただし、生活保護では医療費が完全無料になるため、心身障害者医療費助成制度を使えないデメリットはありません!
年齢制限
心身障害者医療費助成制度に年齢制限はありますか?
年齢制限があります!
65歳以上では心身障害者医療費助成制度が利用できません!その代わりに、後期高齢者医療制度の対象となります!
回数制限
心身障害者医療費助成制度には、回数制限はありますか?
回数制限はありません!何回でも利用できます!
むしろ、入院回数が4回以上になる場合、上限自己負担額が引き下げられます!
注意点
心身障害者医療費助成制度に何か注意することはありますか?
心身障害者医療費助成制度を申請する上でいくつか注意しておくべきことがあります!
- 全ての医療機関で使えるわけではない
- 心身障害者医療費助成制度が利用できない医療機関では、一旦3割負担する必要があります。その後、領収書を持って区市町村の窓口で払い戻し手続きを行えば返金されます。
- 払い戻しの有効期限は、医療費を払った日から5年です。忘れずに申請しましょう。
- 更新できない場合がある
- 障害者手帳の等級が下がった場合、心身障害者医療費助成制度の対象外となることがあります。
- 難病医療費助成制度を利用した方が、医療費が安くなることがある
- 難病医療費助成制度は、心身障害者医療費助成制度と併用できる制度なので、対象となる方は区市町村窓口で相談しましょう。
- 障害年金は自動的に給付されない
- 心身障害者医療費助成制度とは全く別の制度です。別途申請が必要になります。
How Much|いくら得しますか?(節約効果)
「いくら」医療費が安くなりますか?
心身障害者医療費助成制度はいくら医療費が安くなりますか?
心身障害者医療費助成制度を利用した場合、自己負担額は以下の通りです!
通常の支払いは1割負担ですが、月毎、年毎の上限額が設定されます!
心身障害者医療費助成制度自己負担額
負担割合 | 自己負担上限額 | ||
---|---|---|---|
住民税課税者 | 通院 | 総医療費の 1割 | 1ヶ月の上限:18,000円 |
年間上限:14万4,000円 | |||
入院 | 総医療費の 1割 | 1ヶ月の上限:57,600円 (多数回該当*の場合は44,400円) | |
住民税非課税者 | 通院 | 負担なし | |
入院 | 負担なし |
*過去12か月以内に3回以上、上限額(57,600円)に達している場合、4回目からは上限額が44,400円となります。
この上限額を超えた分は、全て払い戻しされます!
How Many|何人が利用していますか?(統計・体験談)
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