体験談｜障害者雇用（知的障害）

【日常生活の状況】
身の周りのことは自分でできる。こだわりが強く出ることがあるので、作業に時間がかかることがある。見通しを持って行動することが苦手なので、一人だと、身支度にかかる時間を読めなかったりして、約束の時間に間に合わなかったりすることが多い。

【職場からの配慮】
業種：サービス業。大手百貨店が経営している喫茶店での調理補助。スケジュールを事前に提示してもらうこと、予定変更がある可能性がある場合は事前に伝えてもらうこと、時間がかかっても問題が起きにくい作業を任せてもらうこと、時間的な見通しを極力伝えてもらうこと。

【メリット】

本人の能力に合った作業を任せてもらうことで、成功体験を積み重ねて、本人のやる気を維持できる。働く喜びを感じることができて、仕事に行くことを楽しんでいる。コミュニケーションの問題であったり、作業速度の問題等を事前に知っておいてもらえるので、本人に負荷がかかりにくい。

【デメリット・困ったこと】

本人はやる気をもって仕事をしているが賃金面では一人暮らしをすることは難しいレベルであり、今後将来的に保護者の支えがなくなった時に自立できるのかが心配。今の職場は大丈夫だが、「障害」ということに対しての拒否感や差別感が未だに強い職場もあると聞くので、それが心配。

【アドバイス】
障害者雇用となると給与面や職場での差別的なこと等が心配になってくると思いますが、能力や特性に配慮してもらうことで活き活きと働いている姿を見ると、障害者雇用にしてもらって良かったと思います。保護者としても、何かあれば職場から相談してもらったりして、安心して送り出せています。

【日常生活の状況】
知的障害なのですが、私自身中学の頃からひきこもりで、知能検査をされ療育手帳を取っており、私自身もかなりの軽度だとは思いました そして、私自身の生活にはそんなに困ってはいないです　本を読むときや難しい言葉が出たりすると、インターネットで調べているぐらいです。

【職場からの配慮】
業種は事務で、業務内容は軽作業から、簡単なデータ入力をしています。会社からの配慮は、私自身怒られたり、言葉を強めに言われたら、傷つくので、そこは優しく教えてほしかったりなどは言っています。 そして私自身能力がないので、時々仕事内容を変えさせては頂いています。

【メリット】

急に休みを取ったりしていても、何か言われる確率が低い。そして、配慮がされるので、やりやすいです。障がいを隠ささずにいれるのも大きいのではないかとは思いました。そして学歴が低くても、大手企業に入りやすいですね。

【デメリット・困ったこと】

正直仕事が出来ていって、他人は障がい者というのも忘れられ、パワハラをされたり、ほかの社員とかに虐めにあいました そして、仕事が一般の人より出来ていても、もらえる給料も低く、かなり経済的に困っています。　

【アドバイス】

私自身障がい雇用は良いかもしれませんが、かなりのきつさが有ります。社会に出て分からない事だらけで、困っており、かなり人間関係には苦労をしています。給料であまり障がい雇用を見ないほうが言いと思いました。色々考えて行動に移すのが私個人は良いと思います

【日常生活の状況】
身辺自立はしている。電車の移動なども自立している。学習レベルは小学2年生れべるだが、言葉でのやりとりもしっかりできる。自分の思うことと違うことがあると、泣く。チックのような感じで声が出る。好きなことに、対する知識は莫大にもっている。

【職場からの配慮】
コーヒーメーカーの部品洗い。前日洗ったものの片付け。その日洗ったものを乾燥の場所に移動する。周りの音が気になってしまうので静かな環境で作業をさせてもらっている。集中が途切れた時は声をかけてもらう、少し休憩させてもらう。

【メリット】

就労移行支援の支援員さんが定着支援で来てくれるため、会社と本人の間でうまく仲介してくれる。やはり、表立って「支援が必要」と言えることで、会社の方々も本人の特性や人柄も知ってくれた上で指示や時には休憩をすすめるなどもしてくださっている。

【デメリット・困ったこと】

給料が安い。最低賃金で働いているため、なかなか手取りは少ない。仕事内容がかなり単調なことを一日中しており、本人はそれが良いみたいだがら、親からすると、しんどくならないかな、と心配になる。一般雇用であれば、このような仕事の与えられ方はしないかと思うことがある。

【アドバイス】
就労移行支援事業所に通ったり、その他支援してくれる基幹とのつながりを作ることがとても大きいと思います。就職後も支援して頂けて、会社との小さなトラブルや本人の悩みも仲介して改善に向けて動けるので、心強いです。

【日常生活の状況】
発達障害(ADHD)とそこからの二次障害、うつがあります。 言われたことをその通りにこなすことができず(これをしてからこうしてああするという説明)、ひとつずつ言わなければ行けません。 メモをとってもメモを見るということができず(メモをとったことを忘れている)、必要なことはそれぞれ書いて壁に貼っています。

【職場からの配慮】
ＪＡの農業支援になります。 野菜、果物の収穫や出荷、または加工など。 職場では10年ほど前から障害のある人を積極的に雇用していたため、発達障害についての冊子も配られ、朝礼の時に発達障害への配慮の仕方の説明がありました。

【メリット】

「普通の人とは違う」ということを全員が最初からわかった上での(受け入れられているかは不明ですが)雇用なので、普通の人と同じだけの仕事量を求められないところ、得意なことや向いてることを中心にやらせてくれるところです。

【デメリット・困ったこと】

取引先などから来るお客さんは、この人が障害者ということがわからないため、通常の対応を求めてきます。 まわりに人がいるときは代わりに対応してくれることもありますが、本人しかいない時は対応に困り、取引先から「なんだあれは」とクレームが入ることもあります。

【アドバイス】

障害者雇用と言っても発達障害などは見た目ではわからないため、職場では受け入れ態勢が整っていても、やはり理解してくれない人たちもいます。 できること、できないこと(得意不得意)をリスト化して上司に当たる人に確認してもらうと、全体で配慮してもらいやすいかと思います。

【日常生活の状況】
障害も軽度のものなので、日常生活においては、そこまで大変という事はありません。ただ、頼み事をする時や、物事を説明する時は、ゆっくり細かく言わないと伝わりません。それから１つ１つ指示を出してあげないと何も出来なくなる時があるのでそこは気をつけています。

【職場からの配慮】
職場は、車の整備・板金塗装・販売をしている会社です。 本人が任されている仕事は、店頭に並べている車、板金・塗装などを含める整備が終わった車の洗車作業、それと一般のお客様や、取引先の方が来られた時のお茶出しなど簡単な事務作業をさせてもらっています。

【メリット】

会社側の配慮で残業もないですし、休みが取りやすい部分はメリットだと思います。 それから、仕事を通じて普段は出来ない色々な経験が出来る事はメリットだと思いますし、家族以外の方とお話したり触れ合う機会がある事もメリットです。

【デメリット・困ったこと】

やはり始めたばかりの頃は、慣れない事や初めての事だらけで、一般の方に比べると覚えが悪い分苦労したと思います。 それから、言われた事はある程度こなせるんですが、次に何をしたら良いかとか、自分で考えて行動する事が余り出来ないので周りの方の指示がないと動けない事で周りに苦労をかけている事があります。

【アドバイス】

正直最初、障害のある状況で仕事が務まるのだろうかとか、周りの方に迷惑をかけないだろうかなど心配ばかりしていました。 しかし、周りの方は凄く優しい方ばかりだし、本人も仕事を初めて明るくなりました。不安があるのは皆同じだと思いますが、良い結果になると思いますので勇気を持って頑張ってください。

【日常生活の状況】
じぶんはアスペルガー症候群です。成人になってからそういう診断をされました。自分の場合でありますが、10秒前に行っていたことを忘れることなどがよくあります。それで日常生活で片づけを途中で中断をしてしまい、それで一時間後に「これはいつやったけ？」などと一人で混乱などもしてしまうことがあります。

【職場からの配慮】
自分は機械系エンジニアの仕事をおこなっており、二人でペアで行う仕事をしており、先輩が自分のことをしっかりと管理をしていただいております。主に同僚が作業をしたときの廃品回収の仕事をおこなっております。それ以外にも産業医面談を実施していただき、自分の心身の健康状態を見ていただいております。

【メリット】

やはり職場の皆さんがほんとうにいろいろとフォローやサポートなどもしていただき、本当に自分としても恵まれている環境であると思っております。それ以外にも自分の調子が悪ければ仕事なども休むことができるので安心をしております。

【デメリット・困ったこと】

やはり自分が障害を抱えているので、そのことを面白がる同僚などもいます。必ずそういった人もいるとわかっていたので気にはしておりません。ただやはり自分が休んだら、その分給料などにもしっかりと反映をされてしまい、生活が苦しくなります。

【アドバイス】

自分自身はそれが当たり前であるので気にしていないのですが、そのことを面白がる人が本当にでてくるので、それでその人も感情の起伏が激しくなることがあります。そういった事実を家族に知ってもらうことが本当に大切であると思っております。

【日常生活の状況】
知的障害で漢字はもちろん計算、語彙力が低くIQが50しかないと判断されました。なので外で漢字だらけの文字を見ると理解ができず、家族間のLINEなどもほとんどが平仮名でないと意思疎通ができません。また、適応障害もあります。

【職場からの配慮】
現在の会社は作業所という場所で特に精神障害の方が多く企業の下請け作業のようなものをしています。本人の場合手先が器用な点もあり、他の方々ができない繊細なものを作ることを担当させていただいています。なので、配慮と言われたらそのような点になります。

【メリット】

障害という存在を理解されいる点、融通が利きやすい点と、本人も楽しく通うことができている点が、私からみたメリットではないかと思います。知的障害というものは外見からでは全くわからず家族である私たちですら障害だということに気づくことができませんでした。その点を理解されているという点は心強いです。

【デメリット・困ったこと】

周りが障害者が多いため喧嘩などが絶えない点です。意思疎通ができないため喧嘩が多く、中には自傷行為をする人もいるそうです。また、融通ができる点から休みを取りやすく少しのことでも休んでしまう点がデメリットです。

【アドバイス】

支援することは決して大変ではありません。特に家族としては大切な人を預けるので社長さんの人となりをしっかりと知る必要があります。社長さんとの相性で障害がある人が行きやすいかが変わります。なので決して無理せずに行かせてあげてください。

【日常生活の状況】
娘はADHDで、衝動性があります。時々パニックになります。普段は落ち着いていますが、一旦こだわりし集中し始めると、他のことが目に入らなくなりそれを止めて別の事柄をするように助言するとパニックになります。

【職場からの配慮】
業種はコールセンターで、業務内容は顧客の名簿をあいうえお順に並べる作業です。会社からの配慮はほとんどなく、パニックになりかけている時も「少し座ってたら？」と言われる程度です。言われた言葉を真に受けて長時間座っていたら白い目で見られるようです。

【メリット】

障害者手帳を持っているため、職場の上司の方はなんとなくではあるものの「障害者」だということは分かっているように思い、一般雇用に比べ叱責される事は少ないです。また上司が会社のセミナーなどで障害者の理解についてなどのセミナーを開催してくれているところは有り難いです。

【デメリット・困ったこと】

障害が見た目で分からないため、サボっているように思われたりだらしない性格だと「誤解」を受けています。車椅子に乗ったり、骨折して包帯を巻いているのではないので他者から見てとても分かりにくいので障害の特性を理解されず辛いです。

【アドバイス】

就職の前に職場体験などをお勧めします。その方が職場の雰囲気をつかみやすいし、就職後に会社との齟齬が生じにくいです。また、上司には自分自身の出来る所と出来ない所を曖昧にせず、正直に伝えておくと就職後に仕事がしやすいと思います。

【日常生活の状況】
　自分の身の回りの事は大体出来るので、介助は余り必要ありませんが。具体的に分かり易く話さないと理解してくれない時もあります。 計算が苦手なので何か数を数えたり複雑な作業は出来ません。また同時に二つ以上の作業は出来なことが多いです。

【職場からの配慮】
製造業：部品組み立て、梱包
会社からの配慮は、分からない事があったら直ぐに聞いても良いと言う事になっています。あまり複雑な作業はさせない様に配慮して頂いてます。 調子が悪かったら何時でも休憩や早退をしても良い事にして貰っています。 　

【メリット】

やはり、本人の障害をオープンで入社出来るので。本人自身の障害の度合いに対しての配慮をして頂けるのが一番大きなメリットだと思います。 障害をオープンにしているので、職場に対するプレッシャーも軽減されると思います。

【デメリット・困ったこと】

知的障害だと男性だと意外と力仕事が多いの事と、職種も単純作業が多いことがデメリットだと思います。 障害をオープンで入社しても会社の人の全員が理解してる訳では無いので、中には、からかってくる社員もいるのが苦労しています。

【アドバイス】

出来るだけ障害者雇用で入社する前に、福祉支援施設や就労移行施設のケースワーカーと相談して本人の障害特性に合った仕事選びのアドバイスを受けながら職は探した方が良いと思います。入社する前に出来れば会社見学や体験できる会社をおすすめします。