介護保険サービス
What is|介護保険サービスとは?
簡単に言うと
介護保険サービスとは、何ですか?
簡単に言うと「高齢などで体が動きにくくなった時に、介護を受けられる制度」です。
重要ポイント3選
特定の病気にかかっている場合は、40歳から利用できます。
介護が必要だと市区町村に認めてもらえると利用できます。
要支援1・2、要介護1・2・3・4・5と順に介護度が重くなります。サービスによっては、要介護度を基準とした利用制限があります。
所得が多いと2割、3割負担になります。
定義
- タップで確認
-
介護保険は、被保険者の要介護状態又は要支援状態(以下「要介護状態等」という。)に関し、必要な保険給付を行うものとする。
2 前項の保険給付は、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われるとともに、医療との連携に十分配慮して行われなければならない。
3 第一項の保険給付は、被保険者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、被保険者の選択に基づき、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが、多様な事業者又は施設から、総合的かつ効率的に提供されるよう配慮して行われなければならない。
4 第一項の保険給付の内容及び水準は、被保険者が要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない。
介護保険法第2条
具体例
訪問介護(ホームヘルパー)30分:396単位
1単位=10円の地域では、ヘルパーさん30分で3,960円の介護報酬が発生しています!
原則、1割負担で利用できるので、396円で30分の訪問介護が利用できます!コーヒー1杯分と思うと、かなりお得に利用できますね!
種類
介護保険サービスにはどんなサービスがありますか?
介護保険サービスは大きく3つのサービスに分けられます!
- 居宅サービス
- 施設サービス
- 地域密着型サービス
各種サービスについて、個別のサービスを下に列挙します!青い線が引いてあるものは、要支援者も利用できるサービスです!青い線が引いてないものは、要介護者のみが利用できます!
居宅サービス
訪問サービス
- 訪問介護(ホームヘルプ)
- 訪問入浴介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 居宅療養管理指導
通所サービス
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
短期入所サービス
- 短期入所生活介護(ショートステイ)
- 短期入所療養介護
その他
- 特定施設入居者生活介護
- 福祉用具貸与
- 特定福祉用具販売
- 居宅介護住宅改修費支給
施設サービス
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム:特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護療養型医療施設(2023年度末に廃止予定)
- 介護医療院
地域密着型サービス
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
- 夜間対応型訪問介護
- 地域密着型通所介護
- 療養通所介護
- 認知症対応型通所介護
- 小規模多機能型居宅介護(小多機)
- 認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
- 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(看多機・旧複合型サービス)
その他サービス
- 居宅介護支援
各種サービスの詳しい内容は、僕の別のブログで解説しています!よかったら遊びに来てください!
Who|誰が利用できますか?(対象・対象外)
利用できる人(前提条件)
介護保険サービスはどんな人が利用できますか?
介護保険加入者が利用できます!
40歳になると介護保険に強制加入となり、保険料を支払う義務が生じます!被保険者は次の2つに区分されています!
- 第1号被保険者:65歳以上の人
- 第2号被保険者:40歳以上65歳未満の医療保険加入者
実際に介護保険サービスを利用するには、要介護認定を受けることが必須です!
対象(病気・障害)
介護保険サービスは、どんな病気やケガの人が対象ですか?
65歳以上と、40〜64歳の場合で異なります!
- 65歳以上の場合
- 病気やケガの制限はありません。歳を取って足腰が悪くなり、介護が必要になった場合でも利用できます。
- 認知症ももちろん対象です。認知症がある場合は要介護が高くなりやすいです。
- 40〜64歳の場合
- 老化に基づく16特定疾病を患っている人が利用できます。特定疾病を以下にまとめます。
どちらの場合でも、まずは要介護認定を受けることが必須です!
特定疾病
- 末期がん
- 慢性関節リウマチ
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 後縦靭帯骨化症(OPLL)
- 骨折を伴う骨粗しょう症
- 初老期における認知症
- 進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 多系統萎縮症(MSA)
- 糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症
- 脳血管疾患
- 閉塞性動脈硬化症(ASO)
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
対象外(病気・障害)
介護保険サービスを利用できないのはどんなときですか?
要介護認定を受けていない場合は利用できません!
また、40〜64歳の場合は、特定疾病以外の病気やケガが原因だと利用できません!
When|いつ利用できますか?(タイミング)
いつから(適用タイミング)
介護保険サービスはいつから利用できますか?
要介護認定を受けてから利用が開始できます!
Where|どこで相談できますか?(窓口)
相談窓口
介護保険サービスについて相談したいときはどうしたらいいですか?
介護保険サービスについて困ったことがある場合は、以下の場所で相談することができます!
- 地域包括支援センター
- 市区町村窓口
- 居宅介護支援事務所(ケアマネ事務所)
Why|なぜ利用するのですか?(メリット)
メリット
介護保険サービスのメリットは何ですか?
介護保険サービスには多くのメリットがあります!
- 日常生活を助けてもらえる
- 介護をしてくれる人が身近にいない場合は非常にありがたいですね。
- 介護必要度の進行を予防できる
- 多くの人と会話をしたり、運動をしたりするので、認知症の予防になります。
- 介護をする家族等の負担が減る
- 介護疲れが社会問題になっています。これを予防するのも介護保険サービスの重要な役割です。
- 命の危険に瀕したときに誰かが気づいてくれる可能性がある
- 一人暮らしでは、家の中で倒れても誰も気づいてくれない可能性が高いです。施設に入居していたり、定期的な訪問サービスを利用していたりすると、誰かが異変に気づいて大事に至らない可能性があります。
- 介護保険の適用外のサービスに比べて安く利用できる
- 老人ホームの場合でも、介護保険制度が使える施設に入所すれば、その費用が民間の半分以下になることがあります。
デメリット
介護保険サービスのデメリットは何ですか?
特にありません!多少お金はかかりますが、必要に応じて利用することをお勧めします!
How|どうやって利用しますか?(申請方法)
申請方法
介護保険サービスは、どうやって申請すればいいですか?
申請の流れを以下のフローチャートにまとめます!
詳しい申請の方法などを教えてもらえます。
市町村窓口で申請を行います。
訪問調査や主治医の意見書などをもとに要介護度が決定されます。
要介護度と利用者の希望に応じて、介護サービスの具体的な利用計画を作成してもらえます。これは無料で行えます。
申請費用
申請するのにお金はかかりますか?
要介護認定の申請にお金はかかりません!
必要書類
介護保険サービスに必要な要介護認定の申請に必要になるものはありますか?
要介護認定の申請には以下の4つの書類が必須となります!
- 要介護認定申請書
- 介護保険被保険者証
- マイナンバーがわかるもの
- 本人確認書類
他にも、状況に応じて様々な書類が必要なることがあるので、市区町村の役場で聞いてみてください!
参考までに、大阪市で用いられている申請書を掲載します!
診断書
介護保険サービスに必要な要介護認定の申請には、診断書は必要になりますか?
診断書ではなく、主治医の意見書が必須の書類になっています!
同じような書類なのですが、一応名前が違うので区別しています!
しかし、要介護認定の申請書を提出すると、市区町村が代わりに意見書の作成を依頼してくれるので、自分で準備する必要はありません!
代理申請
介護保険サービスの手続きは、家族の代理でできますか?
できます!申請代行事業者が行うことも可能です!
ただし、4親等以上離れた家族が申請を行う場合には、委任状が必要となります!
市区町村によって対応は異なるので、事前にご確認ください!
有効期限
介護保険サービスに必要な要介護認定の有効期限はありますか?
要介護認定には有効期限が設定されています!
- 初回認定の場合
- 原則、6ヶ月
- 場合によって、3ヶ月から12ヶ月の間で設定されることがあります。
- 更新の場合
- 原則、12ヶ月
- 場合によって、3ヶ月から48ヶ月の間で設定されることがあります。
有効期限は、申請した日からの期限です!認定を受けた日からではないのでご注意ください!
更新
介護保険サービスに必要な要介護認定の更新はありますか?
要介護認定には更新が必要です!
更新手続きは、有効期間が終わる日の60日前から行うことができます!
所得制限
介護保険サービスに所得制限はありますか?
所得制限があります!
自己負担額は原則1割ですが、所得が多いと2割、3割へと負担が増額されます!
年齢制限
介護保険サービスに年齢制限はありますか?
介護保険サービスは40歳以上が利用できます!
65歳以上の1号被保険者の場合、介護が必要になれば要介護認定の申請を行うことができます!
40〜64歳の2号被保険者の場合、特定疾病にかかっている場合のみ、要介護認定の申請を行うことができます!
ちなみに、39歳以下の場合、介護が必要になったら障害福祉サービスが利用できます!こちらのサービスも利用には認定が必要です!
回数制限
介護保険サービスには、回数制限はありますか?
回数制限自体はありません!しかし、介護保険制度は月に使える上限額が設定されているため、その範囲内でサービスを利用する必要があります!そのため、回数制限はないものの、金銭的な面で結果的に回数制限が発生します!
ただし、月の上限額を超えた分は全額自己負担で利用することは可能なので、金銭面を気にしないのであれば回数制限はなくなります!
注意点
介護保険サービスに何か注意することはありますか?
注意すべき点がいくつかあります!
- 介護保険に加入しているだけでは利用できない
- 介護サービスの利用には要介護認定を受けることが必須です。
- 審査の結果、思っていた要介護度にならない場合がある
- 訪問調査のときに、張り切り過ぎてしまい、介護度がそれほど高くないと判定されてしまうこともよくあるそうです。
- 更新の時に要介護度が下がることがある
- 今まで利用していたサービスが利用できなくなる場合があります。
- 月の限度額が設定されている
- 好きなだけ介護サービスが利用できるわけではありません。ケアマネさんに合理的なケアプランを作成してもらう必要があります。
- ただし、全額自己負担でもよければ、月の限度額を気にする必要はありません。
- 各種サービスを利用するのに待ち時間が発生することがある
- 介護老人福祉施設(特養)は非常に人気で、入所までに年単位で待つことがあります。
How Much|いくら得しますか?(節約効果)
「いくら」介護費用が安くなりますか?
介護保険サービスはいくら安くなりますか?
原則、1割負担で利用ができます!民間の介護サービスに比べるとかなり負担が小さくなります!
老人ホームを例として挙げてみます!
介護保険が使える介護老人福祉施設(特養)は月数万円程度で入所が可能です!民間の老人ホームでは月数十万円かかることが多いです!
How Many|何人が利用していますか?(統計・体験談)
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コメントを書いた頂いた皆様、ありがとうございます!!
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